映画ターミナル
昨晩はこれを観ました。
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今週末は映画「ミスト」で始まった。
昨早朝に放映された「ミスト」。
私的には素晴らしい作品なんだが。
おすすめできるかどうかは微妙。
トラウマ耐性がある程度ある人でないと見ない方がいいと思う。
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ここからミスト ネタバレあり
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昨日はずっと、ミストを観た後の嫌な感じが尾を引いていた。
頭の中でミストのエンディングを繰り返し思い出していた。
後味が悪いなんてものじゃない。
あの、絶対にあっちゃいけない終わり方。
物語秩序の崩壊。
覆水盆に返らず。
焦燥感。
絶望感。
諦め。
世界の終わり。
喪失感。
後悔。
人生に対する冒涜。
狂気への片道切符。
でも、なんだか、作品としては好きなんです。
ただ、そのエンディングが受け入れられないというか。
そこまでに時間がかかるのかもしれません。
もし、ストレス耐性がある方にでしたらおすすめします。
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ミストは人間心理を上手に描いていると思います。
そして、残酷なまでにリアルです。
殺害シーンとか、エイリアンの類が怖いというのは二の次です。
一番怖いのは追いつめられた極限状態での人間心理です。
ミストを観た方の多くの意見はここに集約されます。
追いつめられた人間の精神状態を非常にリアルに映し出しています。
そのため、それを観た人はトラウマ状態になるのです。
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人間は情報を断絶され、孤立すると正常な判断がとれなくなります。
私自信、モスクワ空港に5日間拘留されて、パニックになった群衆と過ごしたことがありますが、あれは狂気です。
私が出国した2週間後にテロが起きました。
まったく、恐ろしいものです。
5日というのは短いようですが、何の情報も無い状態で、ただ拘留されて、食べ物も無くなり、ただ無為に過ごしているときは、「自分は一生ここから出られないんじゃないか」と思うものです。
さらに、テロが起きれば死への不安がありますから。
人々は絶望すれば殺害されるぐらいだったら身内に殺してほしいと思うかもしれない。
人間が死を選ぶことは当然の選択肢として入ってきます。
モスクワ空港で拘留されていた思い出と対比したいと思いターミナルを借りましたが、ちょっと残念でした。
あまりにも世界観が明るすぎます。
自分の国が無くなって、無期限に空港に拘留されるとなったらもっと絶望して無気力になるものでしょう。
それこそ、膝を抱えて何週間も無気力に悶々と過ごすものだと思います。
比較するのは失礼だと思いますが。被災地の避難所で暮らしている方たちも同じ状況だと思います。
映画「ターミナル」を観て失望したのは、そういった喪失感を感じている人間が描かれていない。もしくは、弱いといったところです。
ことさら「ミスト」を観た後だからそう感じたのかもしれません。
または、自分自身モスクワ空港に拘留されたときの狂気と対比してしまうからかもしれません。
映画「ターミナル」には失望しました。
ハッキリいって、つまらなかったです。
絶望的状況におかれたときの人間心理が描かれてきれてないのです。
主人公のタフネスさだけが目立ってしまって、非常に積極的で、活力に満ち溢れた主人公だけが描かれているのです。
普通、空港に閉じ込められたら、しばらくは立ち直れないはずです。
数週間は膝を抱えて悶々としているはずです。
それがリアリティだと思うのです。
そういった点では、「キャストアウェイ」の方が良かったかなと思いました。
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「ミスト」は素晴らしい作品です。
映画のタブーを見事破ってくれました。
人間の喪失感や、判断力喪失といった、リアルな人間心理が描かれています。
しかし、リアルでありすぎるため、ストレス耐性の無い方には観賞をおすすめしません。
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ネタバレ
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まず、ヒーローとして描かれている男性。
マッチョな男性として描かれています。
ブルース・ウィリスやアーノルド・シュワルツネッガーのように、正義の力で世界を救うような男で、我々観賞者側はこの男の希望的終結を期待し、やはり、そう願います。
彼には息子がいて、彼は息子を必死で守ります。
しかし、この映画の終末はおかしな不協和音を伴って迎えるのです。
彼は判断力喪失をもってして、絶対にやってはいけないことをしてしまいます。
拳銃には弾丸が4つ入っている。
これで死のう。
そういいます。
世界が終ってしまって、外には化け物だらけ。
車のガソリンも無くなってしまった。
男は既に化け物が軍隊に一掃されて、世界が救われたことを知らず、息子を殺すのです。
化け物に支配された世界で、人間としての尊厳を蹂躙されたこの世界では、自ら、肉親や仲間の手によって死ぬということが唯一残されたカタルシスなのです。
つまり、通常の世界とは価値観が逆になった状態なのです。
男は化け物に息子の人間としての尊厳を穢されることなく死なせることができたのです。
しかし、それはあくまでも世界が終ったという前提において正しい判断だったのです。
男が外に出てみると、世界は救われたことが分かります。
価値観が戻ります。
息子を殺した意味が無くなります。
当然、そこにまっているのは、取り返しのつかない喪失感です。
私たちが2時間かけて応援してきた男は、自分の息子を殺害し、自らも狂気に陥ります。
こんなエンディングがあって良いのでしょうか。
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基本、映画では子供というのは希望の象徴です。
子供が殺される、しかも、主人公の子供が主人公に殺されるということが映画のエンディングに、何の救いも無く起ってしまうということがあっていいのでしょうか。
さらに、ヒーローであったはずの男性は発狂し、他の仲間は4人とも殺害される。
カルト女性に精神的に支配されて、正常な判断をできないはずであったスーパーマーケットに残った人たちが逆に助かる。
いったい何なんでしょうか。この世界観は。
これは、映画というよりは、寧ろ現実に近いような気がします。
エイリアンなんかが出てきて、いかにもホラー映画っぽいんですが、これは紛れもなく現実世界を映し出しています。
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とある映画ファンのサイトで、「ミスト」に関して議論がなされていました。
この映画は勧善懲悪でもないし、大団円も、ハッピーエンドもない。
一体、この映画は私たちに何を伝えたいのか。
それは、一つには、「何が正しいかはだれも分からない」ということだと思います。
カルトの女性(マーシャ・ゲイ・ハーデン演じる)は、まさに悪役として描かれています。
しかし、彼女の言っていることは正しいのです。
「外に出たら殺される」
「夜になったら化け物が来る」
さらには、
「子供の生贄(生き血)が必要だ」
と、実は主人公の判断が死を招いているのに対して、カルト女性の判断は多くの人の命を守っているのです。
カルト女性の言うことが全て正しいと仮定するとこのようになります。
主人公は子供を殺した直後に霧が晴れてモンスターがいなくなっていますが、
この仮定では、
子供を殺した(生贄)から化け物がいなくなった、と解釈することもできるのです。
この物語、もしくは、このスーパーマーケット周辺では主人公の息子が唯一の子供でした。
そして、カルト女性は子供の生贄を求めています。
化け物を一掃するためには、子供の生贄が必要だったという仮定も成り立ちます。
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最後に戦車が登場します。
この戦車は、主人公たちがやってきた方向から登場するのです。
おかしなことに主人公たちは戦車とすれ違っていません。
それどころか、ガソリン切れになる直前には、巨大な怪物とも遭遇しているのです。
砲撃の音すら聞こえず、息子たちを殺害した直後になってようやく戦車や火炎放射機やヘリが登場します。
そこらへんの状況を考えると、この映画を文学的分析を行っている人たちの仮定はあながち間違ってもいなさそうです。
ミストについての話しはここまでにします。
おすすめする映画ではありますが、改めてストレス耐性の無い方は観ない方がいいです。
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さて、ミストのもやもやを抱えた状態で昨日は過ごしました。
あの映画、影響力大きすぎです。
昨日は卓球の日でしたので、洗濯とジョギング、ピアノの練習をしたあと、江東区のスポセンに行きました。
ドライブを中心に練習したのですが、ドライブはまだまだです。
ラバーがかなり消耗していたらしいです。
というのも、上手くボールが返らないのです。
ラバーというのは80時間以上使ったら交換しないといけないそうですね。
で、昨日は(なんとタダで!)コーチにラバーを交換してもらいました。
でも裏面だけ交換してもらい、表は次回交換してもらいます。
ボールの飛びが全く違いますね。
こんなに早く消耗するものだとは。
ラバーの名前を調べていたら、テナジーといって5,000円から6,300円ぐらいするものみたいです。
え、タダで???
すっげー得した。
それにしても、今さらながら、卓球って奥が深いなあ。
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今日は雨はどうなんだろう。
中国人(香港人)とラングエッジ・エクスチェンジ&卓球をやるんだけど、その前に職場に週末残業をしにいきたい。
まあ、忙しいですよ。今日も。

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